サンプリングについて(√n+1とJISZ9015、コンポジットと試験数など)

サンプリングについて(√n+1とJISZ9015、コンポジットと試験数など)
-これらについてChatGPTとのやり取りを通して理解を深める-


 サンプリングについては、多くの製造所は重要視していないのでないかと思うようなことが多々あります。

 GMPの大きな基本原則3要素は下記です。
①    汚染を防ぐ
②    ミスを防ぐ
③    仕組みを作った改善していく

 別の視点を挙げれば下記になります。
①    性悪性で仕組みを作る(悪いことができない仕組み)
②    製造と評価を分ける(独立させる)

 評価するためにQCが試験を行っていますが、実はこの評価はサンプリングから始まっているので。ここを理解されていない製造所があります。
 たとえば、現場に出荷試験用のサンプリングを任せているとどうなるでしょうか?
現場で“良い”サンプルを意図的に選択することができるのです。そうするとそのサンプルはGMPで求められているロットを代表するサンプルではなく恣意的なサンプルになります。
 今回のGMP省令の改訂において、それについて強化されています。

第11条第1項第1号関係(改正GMP省令 逐条解説)
ア.検体を採取する業務は、原則として品質部門の職員が行うものであること。ただし、GMP省令第 10 条第6号の規定により製造部門が保管している原料、資材及び製品(中間製品を含む。)から検体を採取する業務について、同令第4条第2項に規定する品質部門の独立性が保たれる限りにおいて、品質部門の監督指示の下、当該原料、資材及び製品 
を取り扱う製造部門の職員に行わせることは差し支えないものであること。
⇒「品質部門の独立性が保たれる限りにおいて」
どう品質部門の独立性を確保するかが難しいところです。

GMP11-34(検体の採取) 2022年GMP事例集
検体の採取は、製品等の品質を客観的に評価するために原則として品質部門の者が行うべきである。製造部門の職員に検体採取業務を行わせる場合は、品質部門が、その責任において、その承認した適切な方法(GMP11-36を参照)により、製造部門の職員に対し必要な教育訓練を実施した上で、必要に応じ、製造部門による検体採取業務が適切に実施されていることを確認する等、検体採取業務が適切に実施されていることを保証する必要がある。
⇒「製造部門による検体採取業務が適切に実施されていることを確認する等、検体採取業務が適切に実施されていることを保証する必要がある。」
どうすれば保証していることになるのでしょうか?が疑問です。
それについてPMDAの指摘事項には上がって来ていません。

 この肝心な点は議論されずに、サンプリングの根拠についてはいろいろPMDAからの指摘があるようです。
 筆者はサンプリング数よりも、この基本をもっと確認したいのですが、そこは置いておき、サンプリング数に関するタイトルの疑問点についてChatGPTとのやり取りで理解を深めました。
 サンプリングの理解の一助になると嬉しく思います。


質問1:
 PMDAのGMP指摘事項でのサンプリングに関して、√n+1に関する指摘はありますか?

ChatGPT:
良いご質問です。
「√n+1」というのは、古典的な統計学的サンプリングの簡便式(ロット中の容器数 n に対して、√n+1 個を抜き取って試験するという目安)ですね。これは 均一性確認や含量測定などで一部の製薬企業が内部基準として使ってきた歴史があります。

 

 

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