ある監査員の憂鬱【第1回】

はじめての海外監査:準備と不安を乗り越えるヒント


本稿はフィクションを含みます。実在の地名、人物や団体などとは関係ありません。でも、監査経験の浅い皆様の不安を和らげたい、お役に立ちたい気持ちと、お伝えしたい情報に偽りはありません。

皆さん、上司から海外監査に行くよう初めて言われたら、どう感じますか?心待ちにしていた機会が訪れ、ワクワクされる方もいれば、長旅や時差、ホテルなど旅行の手配を考え、げんなりされる方もいるかと思います。
私の場合はというと、気分的には後者で、何とか行かなくて済む言い訳はないかと、頭の中でのっぴきならない事情を必死に探しました。しかし監査日程の私のスケジュールは見事にオープンで、そんな都合のよい“不都合なこと”はなく、まごまごしているうちに上司には「じゃ、よろしく!」とかるーく言われ、あっさり担当者確定となってしまいました。

”はじめてのおつかい”的な純粋な使命感もない大人の私は「ヤバい、ヤバい・・」と百万回ほど唱えつつ、あらゆる自分の失態を空想し、監査まで大変憂鬱な日々を過ごす羽目になりました。
私のように酷くうろたえる方はいないかもしれませんが、これから海外監査を経験する方の励みになればと思い、役に立つこと、立たないこともおかまいなく、つらつらと自分の失敗を踏まえ思うところを書かせて頂きます。興味があれば続きを読んでみてください。

さて、話を戻します。監査先はインドだったのですが、何がそんなに嫌だったかというと、英語で監査です。昔から英語は苦手でそのまま放置してきた私が絶対的に悪いのですが、インドの方の早口で、訛りが強めな英語を浴びせかけられると、20秒で思考が停止してしまいます。なのに、本当にこんな思考停止状態で監査ができるのかというのが、圧倒的に大きな不安要素でした。
心配をしていても監査の日はどんどん迫ってきます。Netflixの海外ドラマをせめて字幕で観ていれば・・と思っても後の祭り。国内の監査と同じようにやれる準備をやれるだけやってみようという風に気持ちを少しだけ切り替え、望むことにしました。

 

 

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