ベトナム国内初の「医療・医薬専門工業団地」 ホーチミン市
ベトナム国内初の「医療・医薬専門工業団地」 ホーチミン市
ホーチミン市人民委員会は、決定書No.657/QD-UBND (2024年3月4日付) において、「2045年を見据えたホーチミン市製薬産業2030年に向けた発展」プロジェクトを承認しました。開発計画どおり進みますと、ホーチミン市に、ベトナム最大規模の医療・医薬専門工業団地が誕生することになります。
ベトナムは新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響で医薬品、医薬品製造用の原材料の入手に苦慮し、医薬品の不足に直面しました。また、海外の紛争による物流不安要素もあり、医療分野では医薬品の安定供給が最優先事項となっており、サプライチェーン管理と国内の医薬品生産能力の向上に重点が置かれています。
このプロジェクトには 、いくつかの傾向が見られます。医薬品や医療機器を生産するための技術移転に重点を置いていること、国産の製薬業にインセンティブを与え、徐々に輸入医薬品に取って代わる医薬品の生産を目指していること、伝統医薬品の開発・改良にも力を入れていること等です。
「2045年を見据えたホーチミン市製薬産業2030年に向けた発展」プロジェクトの要点
製薬産業発展目標
- 医薬品と医療機器の生産技術の移転に重点を置き、特にハイテク医療機器の製造、ワクチン、生物学的製剤、新薬、特許医薬品の生産を優先し、予防のニーズに応え、国内での疾病治療、徐々に輸入医薬品を代替し、品質と価格で競争力のある輸出を目指す。
- ホーチミン市に「医療・医薬専門工業団地」を形成・開発する。
具体的目標
- 既存の工場に対し、国際基準を満たし、ハイテク製品を生産するための投資と生産ラインの革新を奨励する。
- 多国籍企業からの製造技術移転を促進する。その際、組み換え遺伝子技術を用いた多価性 (Multivalent)ワクチン、治療用生物学的製剤、同様の生物学的製剤、医薬品、生物医学的製剤、検査・診断用製剤の生産技術の移転を優先する。
- 2030年までに、「医療・医薬専門工業団地」を設立し、革新的な医薬品・技術移転、特殊医薬品、ハイテク剤形のジェネリック医薬品、ワクチン、生物学的製品、検査機器、ハイテク生物医学製品を生産し、地域や国内の診断・治療のニーズに応え、また輸出する。
医療・医薬専門工業団地 機能
- 医学・薬学分野における研究・開発・技術革新のためのセンター
- 専門的な医療・医薬品および補助製品の製造・販売事業所
- 特殊な医療および医薬品製品および補助製品の取引センター
医療・医薬専門工業団地に誘致する事業
- GMP-PIC/S、GMP-EU、TGA基準に適合する医薬品工場 ;
- 医薬品、ハイテクを活用した医薬品原料、特殊医薬品、薬草からの医薬品工場 ;
- ワクチン、生物学的製剤、検査機器、および診断と治療のニーズに応えるハイテク生物医学製品生産工場 ;
- 医薬品産業で使用される機械、包装、医療機器などの補助製品を生産する工場 ;
- 医学・薬学分野の研究センター、医学・薬学分野のテクノロジー・インキュベーション、ビジネス・インキュベーション
開発目標
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