現場管理者・監督者へのメッセージ(GMPの3原則から)【第15回】

"10.6.システム(6)原材料:
10.6.1.原料/資材(製品の容器、被包及び表示物)保管管理システム
 GMP省令第10条第5号、GMP施行通知(改正) 第3章第3「逐条解説」の10.(10)、およびPIC/S-GMPガイドChapter3「PREMISES AND EQUIPMENT (建物および設備)」の「GENERAL」「Storage Area(保管エリア)」、Chapter4「DOCUMENTATION文書化」の「Receipt(受入)」、およびChapter5「PRODUCTION製造」の「GENERAL(一般)」「STARTING MATERIALS(出発原料)」「PACKING MATERIAL(包装材料)」などの原材料に関する記載内容を参照願いたい。
 また、本稿第4回の第5.2.1.項「倉庫の区画表示」、および第10回の第6.6.項「各論(6)原料から汚染:原料中の異物、原料梱包材の異物」も参照願いたい。
上記のGMP施行通知(改正)およびPIC/S-GMPガイドに基づき保管管理の概要をまとめると以下のようになる。
 まず、保管エリアは十分な広さがあり、汚染リスクや虫その他の侵入を最大限に防ぐように設計されている。原料/資材(および製品)はその種類(試験中の隔離保管/合格品/不合格品/返送品/回収品)毎に明確に区分された場所に保管する。一般的な保管管理の流れとしては、トラックヤードで原材料の受入から始まる。配送業者のトラックから荷降ろしされた時点で、原料/資材名・メーカーロット・数量について配送業者の送付伝票と製造所の受入伝票の照合や、外装汚れ・ダメージの有無を確実にチェックする。外装汚れは倉庫搬入前に清拭し、外装ダメージの有るものは品質部門に連絡し、内装ダメージや品質への影響の有無を確認する。自社の品名・コード・ロット番号を表示して指定された区画エリアに保管(入荷)する。試験中のものには明確に“『試験中』の状態表示”をして保管する。「試験適」後、工場専用パレットに載せ換え、“『試験適』の状態表示”をして指定された区画エリアに保管(入庫)する。清掃や検査が出来るようにロット毎に間隔をあけ、また“ストックローテーション”が出来るように整然と保管する。特に表示材料は厳重な管理が要求されるため、施錠された専用保管場所で品目別に区分して品目名を表示して保管する。特別な保管条件(温度、湿度など)が定められているものは、その条件に従って保管し、モニターする。原料/資材の“不適品”は明確に区分された場所、すなわち施錠された“不適品置き場”に保管する。これらの表示/隔離/保管/出納に関する手順書を作成し、品目・ロット毎に記録を残す。
 上述の概要の中で、「明確に区分された場所に保管する」ことに関して具体的な説明は無いが、「全ての原料/資材の“容器の表示ラベル”や“パレット毎の表示ラベル(品名・ロット)や状態表示”を職員が近づき目視で確認することができるように人が通れるだけの通路を確保して保管すべき」と考える。(各パレットには同一の原料/資材・ロットのみ積載されていることが前提である。)
 製造所によっては、十分な保管スペースが無く、職員が近づけるだけの通路を確保できない場合、原料/資材のロット毎の複数パレットを区画・区分するため、明確な掲示に加えて、仕切板やロープで仕切る/ネットで覆うなどの、クロスコンタミ防止および職員への意識付けの付加的な対策が必要であろう。
 コンピュータ管理された“自動ラック倉庫”の使用は、入庫出庫の作業効率化に加えて、「明確に区分された場所に保管」や「ストックローテーション」をコンピュータで確実に管理できるので、GMP管理面でも有用な対策であると考える。"

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