【2026年1月】医薬品品質保証こぼれ話 ~旅のエピソードに寄せて~

執筆者の連載をまとめた書籍を発刊「医薬品品質保証のこぼれ話
 

第23話:感動と感謝

11月の半ば(2025年)、久しぶりに徳島を旅する機会を得ました。趣味の音楽活動の中で知己を得たプロの音楽家の“凱旋コンサート”の鑑賞と、仕事関係で長年お世話になった旧知の友との再会を兼ねてのことでしたが、この機会に、帰路は大歩危方面まで足を伸ばし、岡山経由で家路につきました。爽やかな秋晴れの下、素晴らしいピアノトリオの演奏に感動し、旧知の友とは笑顔で再会を果たし、心づくしの歓待をうけ、束の間の時間を、旧交をあたため有意義に過ごすことができました。さらに、好天の中、紅葉に彩られた錦繍の渓谷美を満喫することができ、今回の旅は感動・感激・感謝に満ちた大変充実した旅となりました。

この二泊三日の旅では、上記に加え、紙面に書き尽くせないほどの貴重な経験をすることができ、そのどれもが心温まるものでした。一つは、同行の音楽仲間によるこの旅の綿密な計画の立案と宿の手配、これがなければ過密な今回の旅を円滑に進めることはできなかったでしょう。もう一つは、現地到着後のバス停でのピックアップと一番札所霊山寺ほか周辺の観光、およびコンサート会場への引率を申し出てくれた徳島出身の音楽仲間の気遣いと親切。さらには、宿泊した温泉地において、同行男性の友人ご夫妻に山中の地ビールの店に招かれ、ゆっくりと時間が流れる中で貴重なお話が聴けたこと。このような、人のつながりが醸し出す、温もりの感じられる時間の大切さを改めて思い、お世話になった方々への感謝の気持を禁じ得ませんでした。

現在、日本を含む先進国においては、スマホや家電、衣服その他諸々の物が世の中にあふれ、いたる所に美味しい食事を提供するレストランがあり、お金さえあればいつでもそれらを手に入れ愉しむことができます。この状況は、一般には、間違いなく豊かな世の中と言えるでしょう。しかし、物欲や食欲が満たされても、心までが満たされるわけではありません。“真の豊かさ”とは人の温もりが感じられ、心が満たされてはじめて得られるものであり、それはそう簡単なことではないように思います。おそらく、上記のように人と人のつながりや、長い年月の交流をとおして築かれた尊重や信頼関係の上にのみ得られるものであり、心のふれ合いなしには生じないのではないでしょうか。

上記のような考えに立つと、SNSでのやりとりがあたり前で対面のコミュニケーションに乏しい今の世の中は、“心のふれあいが少なく信頼関係が総じて希薄”であり、結果として、心の充足感を得る機会が少なくなってきていると推察されます。従って、ものごとに感動し、周りの人や出会いを得た方々への感謝の念を少しでも抱けるような人生を望むのであれば、物欲的な面を少し慎み、出会いを大切にして、心のふれあいを意識するような生き方に舵を切る必要があるのではないでしょうか。“今ある物を見直し大切にする”、“対面や電話でのコミュニケーション”を心がける。こういった、人間本来のあるべき対応姿勢を意識して日常を過ごせば、心温まる出来事が増えるのではないでしょうか。

 

 

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