厚労省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」の要点(18)

2013/09/24 施設・設備・エンジニアリング

4.新ガイドラインとその解説(第17回の続き)
 新ガイドラインにおける重要な項目について以下に説明を加えた。より詳細な解説については日薬連から発行される解説書を参照して頂きたい。
 
9. 文書及び記録の管理
このガイドラインに基づき作成された文書及び記録は、GQP省令又はGMP省令に基づき定めた文書及び記録の管理の方法に従って適切に保存管理するものとする。GQP省令及びGMP省令にまたがるシステムの場合は、あらかじめどちらの省令に従って管理するかをコンピュータ化システム管理規定等に明記しておくこと。
 
 CSVの取組みはGQPやGMPの一環として実施されることから、一般的には「CSV管理規程」をはじめコンピュータ化システムのバリデーションに関する各種文書および記録も同様に、GQPやGMPの下に位置づけられることになる。
 文書管理のルールはGQP やGMP 省令に従って企業全体として、あるいは事業所毎に定められることになり、CSV関連の文書や記録もこれらに従って適切に保存管理を行うことで良い。
 一般的に文書等の作成や保管等にあたっては下記のように考えられる。
 
1.文書の作成
 (1) 文書の内容
  ・文書の目的、文書が対象とする範囲が明確であること
  ・正確かつ誤解を受けない表現であること
  ・秘密情報を含む場合は社外秘等の表示があること
  ・引用・参照がある場合は引用・参照元を明記すること
 
 (2) 文書索引の使用
  表紙の次のページに索引フォームを設けて以下の項目を記入する。
  ・文書名
  ・文書番号
  ・作成部署、作成者、作成日、署名
  ・バージョン

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執筆者について

荻原 健一

経歴 株式会社シ―・キャスト 代表取締役社長。
1975年(株)横河電機製作所入社。
分散型制御システム(DCS)の開発/ マーケティング担当。その後、石油・化学のSEを経て、医薬品向けシステムエンジニア。「全社Part11プロジェクトリーダ」、医薬システムコンサルティング部長 等。
2006年から(株)野村総合研究所 ヘルスケア事業戦略研究室。上席コンサルタント 等。NRI認定ビジネスアナリスト。
2011年7月より現職 。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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