経歴
GMPコンサルタント 1984年神奈川県庁に入庁。1997年国立公衆衛生院(現在の国立保健医療科学院の前身)でGMP研修を受講後、薬務課及び小田原保健所等で医薬品等の製造販売業、製造業の許認可、審査、指導を主にGMP・GQPリーダー査察官として16年にわたり活躍。その間、MRA(日・欧州共同体相互承認協定)締結の際のEU調査、2005年製造販売承認制度の施行に携わり、PIC/S加盟にあたり、厚生労働省の委員等委嘱を受け、次の活動に参加した。 ・平成20、21年度 GMP/QMS調査・監視指導整合性検討会委員 ・平成21、22年度 厚生労働科学研究~GMP査察手法の国際整合性確保に関する研究 2012年に神奈川県庁を退職後、医薬品原薬輸入商社、製薬企業、コンサルティング企業で品質保証やGxPコンサルタント業務に携わる。2025年6月よりGMPコンサルタントとして独立、現在に至る。
2020/11/06 AD 品質システム
GMPヒューマンエラー防止のための文書管理【第38回】
1.☑「OK & NG」「Yes & No」 GMPは、重要項目について、ダブルチェックすることを求めている。☑のようなレ点チェックでは不十分であると、「OK & NG」や「Yes & No」を使用する施設も多い。☑のようなレ点チェックは、質問事項を十分に読み込まずに
2020/10/02 AD 品質システム
GMPヒューマンエラー防止のための文書管理【第37回】
1.コンプライアンス コンプライアンス1)とは、一般的には、企業や組織が法令や倫理といった社会的な規範から逸脱することなく適切に事業を遂行することを意味する言葉。「法令遵守」と訳されることが多い。「企業コンプライアンス」や「ビジネスコンプライアンス」などと呼ばれることもある。 コンプライアンス研修と
2020/09/04 AD 品質システム
GMPヒューマンエラー防止のための文書管理【第36回】
1.ドラマ「アンサング・シンデレラ」1) ドラマ「アンサング・シンデレラ~病院薬剤師の処方箋」がフジテレビで放映されている。原作はコミックとのことであるが、医療ドラマが多い中、薬剤師が主人公のドラマは初めてらしい。病院において、薬がどのように扱われているのかを知る機会にもなる。一部、ドラマだなと違和
2020/08/07 AD 品質システム
GMPヒューマンエラー防止のための文書管理【第35回】
1.完璧 文書の制定や改訂の際、完璧を目指すあまり、結局、手が付けられない製造所は多いと思う。製品標準書を改訂したいが、品目が多くて、すべての品目の製品標準書を改訂できないと、手を付けない製造所もあるだろう。一度にすべての文書を改訂することはない。使う文書から改訂していけばよい。年に1ロットも製造し
2020/07/03 AD 品質システム
GMPヒューマンエラー防止のための文書管理【第34回】
1.ムリムダムラ ムリムダムラとは、生産管理において、排除すべき3Mである。Weblio辞書に次のように記載されている。 ムダ・ムラ・ムリとは、生産管理や業務運用の合理化・効率化を進めるに当たり排除すべき要素として挙げられるキーワードである。 ムダ・ムラ・ムリの「ムダ」は、余分に生産する、余計な動作
2020/06/05 AD 品質システム
GMPヒューマンエラー防止のための文書管理【第33回】
1.通報 人は失敗した時、隠したがるものである。失敗して、非難されることを避けたい思い、責任取りたくない、賠償したくないと考えるからである。日本人は海外に比べて、「すみません」という言葉を使うことが多い。海外では、すぐ謝らないともいわれる。GMPでは、謝罪を求めていない。しかし、製造所の多くで、ヒュ
2020/05/01 AD 品質システム
GMPヒューマンエラー防止のための文書管理【第32回】
1.働きアリの法則 働きアリの法則を耳にされた方も多いだろう。 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』1) 働きアリの法則 概要 ・働きアリのうち、よく働く2割のアリが8割の食料を集めてくる。 ・働きアリのうち、本当に働いているのは全体の8割で、残りの2割のアリはサボって いる。 ・
2020/04/03 AD 品質システム
GMPヒューマンエラー防止のための文書管理【第31回】
1.スキル もし、GMPの適用範囲で自転車を使う必要がある場合、その操作手順書は必要であるか考えてほしい。自転車に乗れない人もいる。スキルとして設定する必要があるだろうか。トレーニングが必要か考えるべきである。自転車に乗れない者をその部署に配置することも問題であるが、自転車に乗れることをスキルとする
2020/03/06 AD 品質システム
GMPヒューマンエラー防止のための文書管理【第30回】
1.してはいけない 法令における規制は、「してはならない」がほとんどといえるほど多い。薬機法を例にとると、以下の条文のとおり、「してはならない」と規定されている。 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 (製造業の許可) 第十三条 医薬品、医薬部外品又は化粧品の製造業の許可
2020/02/07 AD 品質システム
GMPヒューマンエラー防止のための文書管理【第29回】
1.評価 GMPも変革の中で、レビューが求められる点が増えている。品質照査である年次レビュー、マネジメントレビューをはじめ、変更管理における最終的な品質への影響が想定内であるか確認のレビュー、CAPAにおける有効性確認のレビュー、教育訓練における実効性評価としてのレビュー等管理の面でそのレビューをす