医薬品工場に求められているHSE要件と事例【第70回】
国際化に対応する医薬品会社に必要なHSEとは?
「日本製薬企業に求められるサプライチェーンマネジメント」
1.製薬企業のあるべき姿
製薬企業の国際化が進む中、サプライチェーンマネジメントにより企業の多様化を配慮した製薬工場の各種取り組みが求められるようになってきました。日本国内外にて製薬工場で働く日本人も外国人も、夫々の工場で日々働いています。GMPは医薬品の品質を守り、患者様を守っています。一方、HSEは工場で働いている従業員の皆さんを守るべく、HSE(健康安全環境)グローバルスタンダードの安全や、健康被害リスクを低減するマネジメントシステムで運用されています。近年、この健康被害のリスク低減は国際法によって企業のトップに「サプライチェーンを巻き込んで従業員を守りなさい」という意味の人権尊重方針のコミットメントを作成し、公開するよう求めています。重大リスクの低減を図る手法であるHSEがグローバルスタンダードで管理されることは、サプライチェーンも巻き込んで従業員の安全を確保する為に必要である事から、その重要性が求められるようになりました。
製薬工場の生産ラインやユーティリティ設備の管理をする上で、これらの運用が図られることは、製薬工場のビジネスを継続する上で重要であると言えるのでしょう。製薬企業の国際化多様化が進む中、国際社会は日本国内企業の多様性対応が、大変な遅れを取っていることをよく知っています。又、日本の製薬企業工場でも、国際化多様化が求められていることは周知の事実です。当面の課題は遅れを取り戻すことですね。
そんな中、国内医薬品工場の近未来は、外国人従業員を積極的に採用した外国人が評価され、又は技術を認められ主任、課長、部長、取締役に昇進し、会社の業績を伸ばしている姿を想像出来る時代になりました。同様に、この変革の中には女性従業員の活躍や障害者の貢献などが医薬品工場に取って欠くことの出来ない人財として、中心人物として機能していることでしょう。GMPもHSEも、欧米の先進国やその行政対応の変化について行く、と言うよりもその先を走っている姿が理想である事は言うまでもありません。
国内外の従業員にも、このHSEスタンダードを説明し理解されて、サプライチェーンの工場で働く従業員の皆さんの安全健康を、原薬などの曝露リスクから守る事で、力強い信頼関係が構築出来ると筆者は考えています。筆者は早急に企業内規定類をグローバルスタンダード化して、国際化多様化に対応させなければならない時期であると、声を大にして訴え続けてきています。勘違いして、他国よりも厳しい基準を振りかざしていれば良かった時代は、10年以上前に終わっています。単に厳しい基準が重要なのではなく、何の為の基準なのかを考えれば解る事です。GMPは、病気で苦しんでいる患者様を救うことが最重要課題であれば、死亡率の高い病気や難病で苦しんでいる人々を救えるGMPでなければ、社会においては何の役にも立たないことを医薬品企業として重く受け止めなければなりません。

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