医薬品の外観目視検査における要求品質の明確化のために【第20回】

2022/08/19 品質システム

異物評価方について。

異物評価方法

1.異物評価方法
 1.1 異物回収方法
 調査対象から異物を回収、評価する方法を例示する。
 回収する対象物によって使い分けることになるが、現状を捉えることができる方法であればこれらにこだわる必要はない。

・目視(マイクロスコープ含む)法 ――― 現物をそのまま、または拡大し観察する。
・フィルター法:溶解/濾過    ――― 一定量の原料等を溶解し、フィルター上に捕集された異物を
                      観察する。
                     マイクロスコープの併用も効果的。
                     溶解量により、検出率を向上できる。  
・粘着ローラー法         ――― 環境、設備、作業着、資材等の表面異物を捕集する。  
・拭き取り法           ――― 粘着ローラーでの捕集で直接観察できない異物は、
                     クリーンワイパー等で拭き取り、ワイパーを洗い出して
                     フィルター捕集することで観察する。マイクロスコープの併用
                     も効果的。

マイクロスコープおよび簡易観察用のスケールルーペとデジタルカメラの組み合わせ使用例について、図表1~4に示す。

 

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執筆者について

新井 一彦

経歴 C&J 代表
化学系企業にてバイオテクノロジーを利用した医薬品の探索、開発研究に従事。その後、開発医薬品(無菌製剤)の製造工場立上げに製造管理者として関わりGMP組織体制、基本構想を構築した。
平成17年の改正薬事法完全施行に合わせ、新たに製造販売業を取得するため某ジェネリックメーカーの設立に関与。取締役信頼性保証本部長として総括製造販売責任者の責務を担った。
現在、C&J 代表として、講演、執筆、国内外のGMPコンサル業務活動を推進。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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