私が経験したGMP、(@独り言)【第1回】

2021/10/29 品質システム

まずは筆者のバックグランドを説明します。

執筆者の自己紹介および読者へのメッセージ!

まえがき -筆者紹介:GMPとの出会い-

今回は、筆者(私)について少しばかり書かせていただこうと思う。筆者は2016年に株式会社シーエムプラスにGMPのコンサルタントとして入社。2021年の現在もFDA査察対応、GMP、GDP文書体系の構築、e-ラーニングを通じた教材提供など、医薬品システムの改善・教育訓練を中心にコンサル業務を行っている。周囲の方々のように他社で社長や役員という素晴らしい経歴を収めて定年退職後にもその手腕をかわれて入社、となったわけでもなく、薬剤師の資格もないが、製剤開発の基礎研究や品質管理、品質保証QAでのGMPの実務経験、管理経験があり、自身の経験を少しでも活かせると思ったのである。

簡単ではあるが、生い立ちも紹介しよう。生まれは都内、北の地方にルーツのある両親を持ち、幼いころは6畳一間のアパートに一家4人暮らし。風呂なし、汲み取り式の便所と洗濯場は共同、残った冷や飯を焼いてみそをつけたおにぎりが、おやつになったり、食事だったりもするという、まあ普通に庶民的な暮らしをしていた。幼稚園の卒園まであと半年を残すだけという頃、横浜市の外れに引っ越して、当時は雨が降るとドロドロになる道。ザリガニの取れる田んぼや草ぼうぼうの空き地が広がり、東北の「ばあちゃんち」の風景とさほど変わらなかったことを覚えている。

学生時代は、自力で入れるところがあったら行くという選択肢で合格したのは農業大学の畜産で、動物を飼育することを学んできた。滑り止めに受けた夜学の薬学専門学校は先に受けて受かっていたので、せっかくということで、朝はバイトをし、昼は大学に通い、夜は専門学校で授業を受けるというパターンで1年間だけ過ごした。この夜学で、初めて日本薬局方に出会い、漢方生薬にも少々触れる機会が与えられた。
大学の3年生から所属した研究室には家畜診療所(動物病院)が併設されていて、教授が獣医師。研究室生は当番制で診療や検査の手伝い、入院動物の世話をすることで、動物看護や臨床検査の手技などを一通り経験する。我らが卒業してしばらくすると、動物看護も資格化がなされて、そちらの職に就く後輩諸氏もいたようだった。

2ページ中 1ページ目

執筆者について

佐藤 小津江

経歴

1985年より4.5年間動物用医薬品の研究開発及び品質管理業務を経て、1988年より12年間、医療用医薬品(注射剤)の品質管理、研究開発とGMP整備業務に携わる。2002年より8年間、経皮吸収型製剤の分析評価業務と治験薬GMP体制整備に従事。2013年生物由来原薬、製剤、無菌原薬の製造販売業にて品質保証部業務と品質管理責任者を兼務し、2016年退職。株式会社シーエムプラスに入社。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

9件中 1-3件目

コメント

この記事へのコメントはありません。

セミナー

2025年5月30日(金)10:00-16:30

バイオ医薬品の開発とCMC戦略

2025年7月2日(水)10:30-16:30~7月3日(木)10:30-16:30

門外漢のためのコンピュータ化システムバリデーション

CM Plusサービス一覧

※CM Plusホームページにリンクされます

関連サイト

株式会社シーエムプラス

本サイトの運営会社。ライフサイエンス産業を始めとする幅広い産業分野で、エンジニアリング、コンサルティング、教育支援、マッチングサービスを提供しています。

ライフサイエンス企業情報プラットフォーム

ライフサイエンス業界におけるサプライチェーン各社が提供する製品・サービス情報を閲覧、発信できる専門ポータルサイトです。最新情報を様々な方法で入手頂けます。

海外工場建設情報プラットフォーム

海外の工場建設をお考えですか?ベトナム、タイ、インドネシアなどアジアを中心とした各国の建設物価、賃金情報、工業団地、建設許可手続きなど、役立つ情報がここにあります。

※関連サイトにリンクされます