経歴
1981年第一製薬株式会社(現第一三共株式会社)に入社。研究所 製剤研究センター配属となる。株式会社ディ・ディ・エス研究所、埼玉第一製薬株式会社研究部に出向し、その後ニプロパッチに転籍。研究開発部長、ビジネス開発部長、春日部工場長を歴任。ニプロファーマ株式会社品質保証部参与を経て、現在は公益社団法人日本薬剤学会事務局顧問。
2024/09/20 AD 製剤
貼付剤の製造方法について解説する。
経皮吸収製剤 ~基礎から応用まで~【第8回】
8.貼付剤の製造方法 8.1 パップ剤の製造方法 パップ剤、テープ剤に代表される貼付剤の製造方法については、概略が日本薬局方解説書に記載されている。これによるとパップ剤は水溶性高分子化合物又はこれらの混合物を基剤とし、これに有効成分を溶解剤に溶解したもの、さらには増粘剤、軟化剤、結合剤、pH調節剤、
2024/06/28 AD 製剤
経皮吸収量とFluxの考え方についてを解説する。
経皮吸収製剤 ~基礎から応用まで~【第7回】
7.目標とする経皮吸収量とFluxの考え方 全身性の経皮吸収製剤の場合、使用性、粘着性や安定性などを考慮して候補処方を考えるが、最も考慮しなければならないのが有効性を示すための有効性を示す血中濃度である。簡易的にはin vitro皮膚透過実験を行い、単位時間当たりの薬物透過量を求める。この目的とする
2024/04/26 AD 製剤
経皮吸収製剤(貼付剤)に用いられる包装について。
経皮吸収製剤 ~基礎から応用まで~【第6回】
6.経皮吸収製剤(貼付剤)に用いられる包装 製剤設計において、処方検討と同様に重要な因子として包装材料の選択がある。第18改正日本薬局方「製剤包装通則」によると、医薬品包装(ここでは薬袋とする)は、有効期間にわたって規定される医薬品の品質規格を保証できるよう、その適格性を開発段階で十分に検討すること
2024/02/23 AD 製剤
前回に引き続き経皮吸収製剤に用いられる製剤添加物について解説する。
経皮吸収製剤 ~基礎から応用まで~【第5回】
5.経皮吸収製剤に用いられる製剤添加物(2) 5.3 吸収促進剤 多くの薬物は角層がバリアとなり、皮膚からの薬物吸収が限られどのような薬物であっても薬効を発現する必要十分量は皮膚透過する訳では無いことは既に述べた。つまり経皮吸収製剤として製品化されたら良いという化合物でも、目標となる皮膚透過量が得ら
2023/12/25 AD 製剤
経皮吸収製剤に用いられる製剤添加物について解説する。
経皮吸収製剤 ~基礎から応用まで~【第4回】
5.経皮吸収製剤に用いられる製剤添加物(1) 経皮吸収製剤として開発する領域や対象薬物候補を見出す作業は通常paper feasibility studyと称する。しかしながら机上では可能性ありとなっても実際に計算通りヒトの皮膚を透過するかはin vitroやin vivoなどの皮膚透過試験で検証す
2023/11/24 AD 製剤
経皮吸収製剤のコンセプトを満たす薬物についてを解説する。
経皮吸収製剤 ~基礎から応用まで~【第3回】
4.経皮吸収製剤に適した薬物の選択 第2回では経皮吸収製剤(全身性)の製品企画における製品コンセプトについて解説したが、今回はそのコンセプトを満たす薬物について考察する。 経皮吸収製剤を開発するにあたって最も苦労する事は、製品コンセプトに適した薬物において、どのような薬物でも皮膚を透過する訳ではない
2023/09/29 AD 製剤
経皮吸収製剤の製品企画を解説する。
経皮吸収製剤 ~基礎から応用まで~【第2回】
3.経皮吸収製剤の製品企画 経皮吸収製剤(全身性)の製品企画をするにあたり、二つの側面がある。一つは製品コンセプト、もう一つはそのコンセプトにある薬物の存在である。今回は製品コンセプトについて考えてみたい。国内の6割近くの医薬品は、前回示した通り経口剤が占めており、投与の簡便性を考えると、在宅や入院
2023/08/25 AD 製剤
局所製剤や全身性製剤についての基礎から応用までを解説する。
経皮吸収製剤 ~基礎から応用まで~【第1回】
はじめに 打ち身、ねん挫など疼痛を伴う疾患に対して、多くの患者は局所に適用する貼付剤を貼り薬や湿布薬と医師より説明を受け、処方されているのではないだろうか。筆者の母親が整形外科で診察してもらう時も、湿布薬を出しておきますねとパップ剤を、寝ている間に剥がれ易い場合は貼り付きの良いものを出しましょうとテ