2021.02.26.FRI

品質システム(PQS)

医薬品の外観目視検査における要求品質の明確化のために【第2回】

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執筆者:新井 一彦

医薬品に求められる品質

1.医薬品に求められる品質
1.1 外観不良は、どこで発見されるのか?
 医薬品の外観不良は、以下のように、医療機関を含め、様々な流通過程で発見される。各過程で発見される外観不良は、それぞれでの取り扱いに特有のものである。
 また、末端ユーザーからは、使用感等の改善要望が含まれる。

①自社(委託も含め)配送センター(ピッキング時)
  段ボール箱:汚れ、潰れ
  個装箱:汚れ、潰れ、封緘不良、法定表示(印字不良)
②卸、販社
  個装箱:汚れ、潰れ、封緘不良、法定表示(印字不良)
③医療機関(病院・薬局)
  個装箱:汚れ、潰れ、封緘、法定表示(印字不良)
  添付文書:挿入状態
  薬剤:数量、容量、包装状態(PTP、分包、容器)、性状(色調)、
     形状(割れ、欠け、表面)、異物、使用感(外用剤)、錠剤分割性
  改善要望:PTP取り出し性、個装箱表示、使用感改善
④患者(家族を含む)
  薬剤:数量、容量、性状(色調)、異物、使用感(外用剤)


1.2 医療機関(病院・薬局)の調剤手順
前記の通り、外観不良は、「医療機関(病院・薬局)」で発見される事例が多い。なぜ多いのかは、図表1に示す通り、薬局等での「調剤手順」と「調剤薬の監査」によることが理解できる。患者にとっては、薬剤よる異物混入、多剤混入の確認のダブルチェックは安心感が高い。

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新井 一彦

新井 一彦

C&J 代表
化学系企業にてバイオテクノロジーを利用した医薬品の探索、開発研究に従事。その後、開発医薬品(無菌製剤)の製造工場立上げに製造管理者として関わりGMP組織体制、基本構想を構築した。
平成17年の改正薬事法完全施行に合わせ、新たに製造販売業を取得するため某ジェネリックメーカーの設立に関与。取締役信頼性保証本部長として総括製造販売責任者の責務を担った。
現在、C&J 代表として、講演、執筆、国内外のGMPコンサル業務活動を推進。