2020.10.16.FRI

品質システム(PQS)

通訳あるあるネタ【第28回】

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執筆者:西手 夕香里(通訳・翻訳修士)

通訳あるあるネタ【第27回】

英語らしい表現

今回は、英語らしい表現について解説します。

日本人の英語を聞いていると、間違ってはいないけれど少し違和感がある…そんな場面に遭遇することがよくあります。理由はBig words(難しい言葉)が多い、表現がフォーマル過ぎる、UB(unconscious bias)への配慮がないなど様々ですが、1つずつ見ていきましょう。1)-4)はGMP関連、5)-8)は一般表現です。

*アンコンシャス‐バイアス【unconscious bias】人が無意識に持っている、偏見や思い込み。 経験則によって、気づかないうちに身につけたもので、本人が意識しないところで、行動や意思決定に影響を与える。

1)    凍結乾燥 (lyophilization vs. freeze-drying)
査察官はどちらもよく使います。もちろんlyophilizationという単語を知っておく必要はありますが、状況に応じてfreeze-dryingもスマートに使えるとよいですね。

2)    観察・読み取り・計数(observation vs. reading plates/counting colonies)
微生物試験で、菌の培養後に観察することを通常observationと訳しますが、査察官はreading plates(読み取り)やcounting colonies(計数)と実際の作業に即した表現をよく使います。

3)    攪拌 (agitate vs. stir)
複数の原料を混ぜること(混合)をmix, 液体などをすばやくかき混ぜること(攪拌)をagitateやstirと言います。攪拌羽根は、agitator (blades)/impeller (blades)/stirrer (blades)がinterchangeableに(同じ意味で)使われます。Agitate に比べmix やstirは料理などでもよく使われる平易な表現ですが、査察でも耳にすることが多いです。

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西手 夕香里(通訳・翻訳修士)

西手 夕香里(通訳・翻訳修士)

シミックホールディングス株式会社人財部Senior Interpreter
シミックファーマサイエンス株式会社信頼性保証本部薬事スタッフ(通訳担当)
Monterey institute of international studies (MIIS) 通訳翻訳修士課程終了。自動車関連大手企業で8年 (うち米国勤務が7年) 、米国系大手製薬企業で3年、社内通訳経験を積んだ後に独立。
規制当局によるGxP査察の通訳を中心に医薬分野でフリーランス通訳をしていたが、グループ会社の査察通訳がきっかけで2016年5月にシミックホールディングスに入社。非臨床と臨床を中心に、基礎研究から市販後までのプロジェクトに通訳・翻訳者として関わる。