2020.09.11.FRI

その他

米国のライフサイエンス業界におけるIP制度と運用 ―実務(1)

この記事を印刷する

執筆者:高田 奈生

米国のライフサイエンス業界におけるIP制度と運用 ー概要ー

はじめに IP制度と運用の実務
前回は、米国のライフサイエンス業界におけるIP制度と運用の概要を解説しました。今回からは、2回に渡って米国ライフサイエンスの実務について、新薬―特に新しい有効成分を持つ新薬―を米国で販売するケースを題材として、具体的に考慮するポイントを確認します。
前半部分の今回は訴訟の提起まで、後半は訴訟の進行や裁判を取り扱います。後半では暫定的ではありますが、COVID-19の実務への影響について、経験談や逸話も含めながら織り交ぜて説明する予定です。

研究から訴訟の提起まで
新薬には、必ずしも新しい有効成分が必要なわけではありません。しかし新しい有効成分は、薬効に加え、独占期間の長さ、知財の効力の強さという点で、ビジネスの観点から魅力的です。しかしそのビジネス面の魅力をIP制度で護る必要があります。

そこで今回はIP制度の活用について、
 (1)研究開発におけるIP運用上の留意点
 (2)特許化戦略
 (3)開発
 (4)FDA承認
 (5)ジェネリックからの挑戦 
までの段階に応じた対策を解説します。
 
IP制度と運用の実務
IP制度と運用の実務について2回に分けて解説する。
研究から訴訟の提起まで (今回の主題):
(1) 研究開発におけるIP運用上の留意点
(2) 特許化戦略
(3) 開発
(4) FDA承認
(5) ジェネリックからの挑戦 
訴訟の進行や裁判 (次回の主題):
COVID-19の実務への影響も含め解説予定。

1 / 5ページ

高田 奈生

高田 奈生

米国弁護士(Takada Legal)。
2002年東京大学法学部卒業。
2004年アマースト大学生物学部学士取得。
2010年コロンビア大学博士号取得。
2012年米国ニューヨーク大学ロースクール卒業卒業。
同年ニューヨーク州司法試験合格(2013年登録)
2014年米国弁理士登録。

2012年より複数の米国事務所で、特に特許を中心とした知的財産の分野について専門的な知識と経験を用いて、ライフサイエンス企業の訴訟・米国特許庁での係争に関わる。
個人事務所設立後は訴訟やライセンス契約の締結などに関わる他、米国に進出する日本企業向けに、顧問弁護士として一般的な法律問題にも対応。
naotakada@takadalegal.com