2020.08.07.FRI

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DMF 各国別 eCTD/eSubmissionの実際(作成・登録・更新・変更・LOA)【第11回】

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執筆者:宮原 匠一郎

DMF 各国別 eCTD/eSubmissionの実際(作成・登録・更新・変更・LOA)【第10回】

日本のMFについて

MF(マスターファイル)は、2002年の薬事法大改正に伴い導入された制度で基本的な目的と仕組みはUS DMF, EU ASMFと同じですが、詳細な仕組み、作成書類、手続きの仕方などで異なるところがあります。大きなところではeCTD/eSubmissionが全く導入されておらずその気配もありません。登録の目的は、“MF制度は、医薬品、医療機器および再生医療等製品の承認審査において、申請者以外の者(MF登録者)が保有する製造方法等の審査に必要な情報を利用し、また当該MF登録者の知的財産を保護することを目的とすると同時に、審査の効率化を図る(原薬等登録原簿の利用に関する指針について)”とあります。登録の対象は、医薬品原薬・中間体、新添加剤、容器・包装材料、医療機器原材料、再生医療等製品原材料で他国のDMFより間口は広くなっています。登録者要件は、製造工程を持つ製造業者ということで委託者は除外されます。登録はPMDA (医薬品医療機器総合機構)に対して行います。変更は一変対応と軽微変更対応で異なります。更新はありません。
また、登録申請は原薬等登録原簿登録申請書(おおよそM1に相当しますが技術的な内容も概略を記載することになっています)にCTD M3を添付して行います。CTD M2は登録時には不要ですが当該MFが審査される時には必要となります。書類の言語は日本語が原則で外国製造業者が登録する場合は、日本国内に住所を持つ国内管理人を経由する必要があります。

1. 参考ガイダンス
1) PMDA  (医薬品医療機器総合機構) ホームページ、原薬等登録原簿(MF)
2) MF制度概要(承認審査)、PMDA 審査マネジメント部 医薬品基準課 管理室
3) 原薬等登録原簿の利用に関する指針について、平成26年11月17日、
  薬食審査発 1117第1,3号
4) 医療機器原材料の原薬等登録原簿の取り扱いについて、令和元年5月20日、
  薬生機審発 0530 第1号
5) 原薬等登録原簿(MF)制度に関するQ&A, 平成I7年7月28日、事務連絡、
  厚労省医薬食品局審査管理課  以下Q&A その2,3,4
6) PMDA MF登録申請書等記載例
  -原薬等登録原簿登録申請書記載例
  -原薬等登録原簿変更登録申請書記載例
  -原薬等登録原簿軽微変更届記載例

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宮原 匠一郎

宮原 匠一郎

1977年東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了。同年三井東圧化学㈱(現三井化学㈱)入社、大牟田工場、生物工学研究所にて原薬、蛋白゙及び医薬原料化学品のGMP下でのプロセス検討、企業化(合成、発酵、細胞培養)に従事。
1991年より本社医薬・バイオ事業部門にて新薬開発、医薬品子会社の事業管理を担当。
2000年より医薬関連の原料化学品事業を担当。2006年より品質保証部門に移り医薬関連原料化学品、精密化学品の品質保証を担当。
2011年5月退職、同年9月株式会社ファーマ・アソシエイトを設立。現在はDMFのeCTD/eSubmissionの作成・登録サポート、GMP代行監査、医薬・医療機器関連コンサルタントを業務としている。