2020.06.05.FRI

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DMF 各国別 eCTD/eSubmissionの実際(作成・登録・更新・変更・LOA)【第9回】

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執筆者:宮原 匠一郎

DMF 各国別 eCTD/eSubmissionの実際(作成・登録・更新・変更・LOA)【第8回】

CANADIAN MF (Health Canada MF)について

Health Canada MF(以下、HC/MF)は、米国と地理的・経済的な結びつきからFDA/DMFと仕組みが同じであると勘違いされがちですが、実際には登録必須要件・提出の仕方・eCTDの構造・公的費用や年次更新の有無など、多くの相違点があります。全体としては、EU/ASMFに近い部分とFDA/DMFに近い部分が混在するイメージです。本稿では、HC/MFに関わるGuidance Documentに基づいて、FDA/DMFとの比較という観点からHC/MFの実際をご説明いたします。

1. 参考ガイダンス
1) Guidance Document; Master Files (MFs) – Procedures and Administrative Requirements, Feb. 2019 (HC/MF申請について解説)
2) Guidance Document; Preparation of Regulatory Activities in the Electronic Common Technical Document (eCTD) Format, Feb. 2020 (eCTDの作成方法、フォルダ構造等を解説)
3) Guidance Document; Preparation of Regulatory Activities in the “Non-eCTD Electronic-Only” Format, Oct. 2016 (NeeSの作成方法を解説)

2020年1月から新規HC/MF登録についてはeCTD/eSubmissionが必須に、登録済HC/MFの変更・LOAについてはeCTD/eSubmissionが推奨となりましたが、上記3)のNeeSに関するGuidanceもeCTD/MF提出にあたり参照することとされています。

2. 手続き上の違い
FDA/DMFとの大きな違いは、以下の通りです。
・新規登録時に最低1件のLOA提出が必須であること(製販が決まっていないと登録
 できない)
・新規登録・変更・LOAそれぞれにつき、毎回公的費用の支払いが必要であること
・Application Form、Fee Form、CPID (Type IとIVのみ)など、一部の書類はHC
 指定のテンプレートを使用すること
・年次更新がないこと(以前の2年毎の更新手続きは廃止)
・初めてeCTD/MFを提出するHolderは、HCとの事前相談とサンプルeCTDが原則
 必須であること
・MF No.は、正式登録完了後にHCから付与されること(初回提出時はMF No.が
 ない)
・サンプルeCTDのValidation合格後、正式送信の前にDossier Identifier
 (MF No.とは別)というNo.を取得する必要があること。
・TypeによってeCTDの構造が細かく規定されていること
・index.xmlとca-regional.xmlの記述の仕方に細かい規定があること

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宮原 匠一郎

宮原 匠一郎

1977年東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了。同年三井東圧化学㈱(現三井化学㈱)入社、大牟田工場、生物工学研究所にて原薬、蛋白゙及び医薬原料化学品のGMP下でのプロセス検討、企業化(合成、発酵、細胞培養)に従事。
1991年より本社医薬・バイオ事業部門にて新薬開発、医薬品子会社の事業管理を担当。
2000年より医薬関連の原料化学品事業を担当。2006年より品質保証部門に移り医薬関連原料化学品、精密化学品の品質保証を担当。
2011年5月退職、同年9月株式会社ファーマ・アソシエイトを設立。現在はDMFのeCTD/eSubmissionの作成・登録サポート、GMP代行監査、医薬・医療機器関連コンサルタントを業務としている。