2019.11.15.FRI

品質システム(PQS)

通訳あるあるネタ【第17回】

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執筆者:西手 夕香里(通訳・翻訳修士)

通訳あるあるネタ【第15回】

査察時に必ず知っておくべき英語表現


※執筆者セミナー開催
GMP査察における通訳担当業務のポイント
~海外査察をスムーズに進めるGMP英語表現とは~

 

前回に引き続き、通常セミナーでご紹介している「査察時に必ず知っておくべき英語表現」の中で、今回は教育と微生物関連のキーワードをご紹介します。

Training-related(教育関連)
i)    Individual binder
ii)    CV/JD
iii)    Job Matrix
iv)    Curriculum
教育訓練関連で求められる資料も、年々要件が厳しくなっている。少し前までは個人ファイルと年間計画表があればよかったのに、今はCV/JD(履歴書と職務記述書)で業務内容と求められる資格・力量を明確にし、Job Matrixでそれぞれの職務に必要なスキルと習得スケジュールを定め、Curriculumで現在の力量とありたき姿の橋渡しを行うことが求められる。ある査察官によると、hiring(採用)で必要になるのがCV(履歴書)、promotion(昇進)で必要になるのがJD(職務記述書)、今のスキルと将来必要になるスキルを確認するためのJob Matrix、そのギャップを埋めるのがCurriculumだそうだ。私がアメリカの日系自動車メーカーの工場で通訳をしていた15年ほど前には、すでにJob MatrixやCurriculumに類似したコンセプトが存在したように思う。Process operator(工程作業者)がTeam Leaderに、Team LeaderがGroup Leaderに昇進する際に必要なスキル、新たなポジションで期待される役割、現在の自分と将来の自分のギャップを埋めるために必要なトレーニングが可視化され、キャリアマップが明確にイメージできていた記憶がある。充実した教育訓練こそが日本の製造業の強みであり、高品質の車を作り続ける原動力なのだと実感した。当時は管理職がパソコンで作っていた帳票類も、最近はLMSと呼ばれる学習管理システム(Learning Management System)を導入する会社が増え、それぞれの職務に必要なカリキュラムが自動で生成され、メールでreminderまで送られてくる。教育訓練の進捗管理や、キャリアパスの管理もこれまでよりは容易になるだろう。

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西手 夕香里(通訳・翻訳修士)

西手 夕香里(通訳・翻訳修士)

シミックホールディングス株式会社人財部Senior Interpreter
シミックファーマサイエンス株式会社信頼性保証本部薬事スタッフ(通訳担当)
Monterey institute of international studies (MIIS) 通訳翻訳修士課程終了。自動車関連大手企業で8年 (うち米国勤務が7年) 、米国系大手製薬企業で3年、社内通訳経験を積んだ後に独立。
規制当局によるGxP査察の通訳を中心に医薬分野でフリーランス通訳をしていたが、グループ会社の査察通訳がきっかけで2016年5月にシミックホールディングスに入社。非臨床と臨床を中心に、基礎研究から市販後までのプロジェクトに通訳・翻訳者として関わる。