2019.08.23.FRI

品質システム(PQS)

QCの役割を徹底理解【第8回】

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執筆者:脇坂 盛雄

QCの役割を徹底理解【第7回】

GMP適合性調査に適合する

2005年の薬事法改正により、製造販売業と製造業が分離されました。

薬事法改正の概要と業界 ―国民に与える影響について―(製薬協HPより)
http://www.jpma.or.jp/event_media/forum/repo_05.html (参照2019-08-16)

●製造販売業と製造業への分離
 従来は「製造業許可」「製造承認」「品目追加許可」の3条の各要件を満たしていれば、製造した医薬品を世に出すことができました。(2005年)4月からは「製造業許可」が「製造販売業許可」と「製造業許可」に分かれることになり、前者の許可は本社で取り、後者の許可は工場ごとに取るとこになりました。そして、出荷と製造の機能が分離されることになります。
 「製造承認」と「品目追加許可」は「製造販売承認」に一本化され、品質、有効性、安全性、製造管理、品質管理などまとめることになりました。また外国製造業者の認定も今回の改正で盛り込まれ、国が認定することになりました。

 この改正はGMPに大きなインパクトを与えました。これまで、医薬品の承認取得にはGMP/品質保証はほとんど関与できず医薬品の承認取得と製造許可は別でした。ところが製造販売業と製造業の分離に伴い、製造販売承認書に製造場所/保管場所/外部試験機関を記載することになり、また詳細な製造方法も記載することになりました。原薬の承認制度もなくなり、製剤の承認書に原薬についても記載することになりました。原薬の製法が特許などにかかわっている場合はMF制度では詳細な製造方法を製造販売会社に提供しなくてもよくなりました。
 大きなインパクトは二つです。
1)製造販売承認書との齟齬が生じるようになった。それによる製品回収が起き
  ている。
2)新製品が承認される前に、その製品を製造する製造所にGMP適合性調査が入
  り、それに適合しないと承認されない(承認が遅れる)。また、その時に
  GMP不備等が見つかると、その製造所で製造している他の製品にまでその不
  備が広がっていると、その製品の回収、原薬であればその原薬を使った製品
  の回収が起きている。

今回は2)について実際の例などを紹介します。

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脇坂 盛雄

脇坂 盛雄

1979年エーザイ株式会社入社、9年間、品質管理と21年間、品質保証を担う。
専門領域はGQP品質保証、注射剤及び固形剤の異物対応、品質リスクの発見と低減対応 ・医薬品/食品の表示校閲、製品回収リスク回避対策 ・逸脱/苦情対応、変更管理(一変/軽微変更)対応。品質保証責任者(品責)、統括部長および理事を歴任し、2013年9月末に退職。
現在は企業のコンサル・顧問を行う傍ら講演会講師、書籍執筆などを精力的に行っている。