2015.05.18.MON

そのほか

2020年までのベトナム医薬品産業開発戦略および2030年までのビジョン

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執筆者:レー・バン・トゥルイェン


 
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 1996年、初めての「医薬品に関する国家ポリシー」がベトナム首相より公布された。主な目標としては以下の2つある。

1.国民に高品質の医薬品を充分に、定期的に提供できるように確保すること。
2.医薬品の使用が適切で、安全そして効果的に出来るようにすること。

 2014年1月10日、ベトナム首相は「2020 年までのベトナム医薬品産業開発戦略および 2030 年までのビジョン」を公布した。ベトナム医薬品産業開発戦略には、医薬品産業に対して以下の重要なタスクが設定された。

1.信頼できる品質かつ適切な価格で、国民の予防・治療の需要を満たし、また疾病の性質に応じる医薬品を充分に提供でき、国の安全保障と防衛、自然災害、伝染病及び他の緊急的な要求に迅速に対応できる。

2.医薬品産業に関しては、ジェネリック医薬品の生産開発投資に注力するような体制、医薬品の適切な品質及び価格を確保し、段階的に輸入医薬品を切り替える。そして、ワクチンや植物性医薬品の生産開発のために、医薬関連化学産業を発展させ、ベトナムの強み・潜在能力を発揮する。

3.世界あるいは近隣各国、また世界と競争できるように、専門化・最新鋭化に向けた医薬品産業を開発する。最新鋭化・専門化・標準化された医薬品の流通・供給システムを開発する。

4.医薬品を適切で、安全で効果的に使用する。臨床薬学や薬剤監視に関する活動を推進する。

5.医薬品の製造、輸出、輸入、保管、流通、配送から使用までの全てのステップを厳格で効率的に管理する。
 

 2020年まで達成すべき目標の具体的な内容は以下のようになる。
 

1.予防・治療の需要に対して、タイムリーに医薬品を100%提供できる。

2.国内医薬品に対する原料の需要2割に国内で対応できる。国内生産医薬品の量は年間消費医薬品総額の8割を占める。そのうち、植物性医薬品の占める割合は3割とする。国内生産ワクチンは定期予防接種の100%と任意予接種の3割に対応できる。

3.国内生産及び輸入ジェネリック医薬品の4割は生物学的同等性(BA/BE)の評価をされた登録番号を有する。

4.医薬品デリバリーシステム上の医薬品事業企業の100%がGood practice基準を満たす。試験施設の5割及び全てのワクチン・バイオ製剤の検査機関はGood practice基準を満たす。

5.中央病院、地方(県レベル)の病院の5割には臨床薬学の部門が有り、地方(郡レベル)病院や民間病院の5割において臨床薬学の活動が行われる。

6.国民1万人当たり薬剤師2.5人の比率に達する。そのうち、臨床薬剤師は3割を占める。
 

 医薬品産業開発戦略の目標を達成するために、ベトナム政府は国内企業の発展に力を入れると共に、医薬品分野の外資系投資に対して非常に興味を持っている。戦略には次のことが明確に策定されている。
 「医薬品産業開発のために、国内外の団体・個人の投資を促進する。特に、国内医薬品製造、ライセンス医薬品製造、技術移転、ワクチン・治療用のバイオ製剤、抗生物質原料そして、BA/BE試験及び評価施設の建設投資を重視する。」
 「医薬品研究施設の新規建設及び高度化改造に対する投資に関しては、官民パートナーシップPPP(Public-Privite Partner)の投資体制を奨励する。医薬品工場・工業団地の建設用地を使用する事業に対する投資家は入札で選定する。」

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レー・バン・トゥルイェン

レー・バン・トゥルイェン

准教授。元ベトナム保健省副大臣。
1971年にルーマニアのブカレスト薬科大学で薬学博士号を取得。
1971年から1986年の間、ハノイ薬科大学で製薬技術の講師。
1986年にトゥアティエン-フエ製薬に入社し、Directorとなる。1992年から2002年までベトナム保健省上級副大臣(兼国会での大臣代理)に就任。その後、ベトナム製薬企業協会(VNPCA)を設立し、2000年から2004年まで初代会長に就任。2005年にベトナムの代表的な会社であるサビファーマ(SVP)に入社し、品質保証担当の副社長として2010年のJ-GMP査察をパスさせた。同時期、2009年から2012年までSVPで科学技術委員会議長を兼任。2010年から2013年までベトナムUNIDOのシニアエキスパートを務め、世界保健機構(WHO)ジュネーブ及びハノイの臨時アドバイザーでもあった。現在まで、多くのベトナムの薬科大学で客員教授を務め、医薬品業界のコンサルテーション、GMP教育及び調査活動に貢献。
2014年12月からCM Plus Vietnamのシニアアドバイザーに就任。