1. 参考ガイダンス
FDA NeeS申請のために読んでおくべきガイダンスとその概要を下記に記します。なお、前回までに既に紹介したガイダンスについては一部省略します。
1) Providing Regulatory Submissions in Alternate Electronic Format – Guidance for Industry - Draft Guidance, March 2020 (FDA NeeS申請の全体像を記したDraftガイダンス)
2) The Comprehensive Table of Contents Headings and Hierarchy (eCTD及びNeeS形式のフォルダ構造、セクション番号、セクション名称をM1からM5まで羅列)
3) Portable Document Format (PDF) Specifications (eCTD適合PDFの仕様を細かく解説)
4) Container Closure System for Packaging Human Drugs and Biologics- Guidance for Industry- FDA, May 1999 ( Type III DMFの記載項目の原則の説明があります)
2. eCTDとNeeSの違いと共通点
eCTDとNeeSの大きな違いは、XMLファイル及びこれに付随して必須となるutilフォルダ全体が必要か否かという点にあります(index.xml、us-regional.xml、DTD、スタイルシート等。)。また、NeeSでは、XMLに代わるナビゲーターとして「その申請で提出する全てのファイルへのハイパーリンクを付したTable of Contentsを、トップレベルフォルダ(0001等のSequence No.フォルダ)と同じレベルに置くこと」としています。eCTDではナビゲーターとしてのXMLは2つあり、index.xmlはトップレベルフォルダの下に、us-regional.xmlはm1/usフォルダの下に別々に格納します。ナビゲーターが1つか2つか、またその格納の位置の違いにも注意が必要です。(XML、utilフォルダについては本連載第5回を参照)
但し、上記の違いを除けば、eCTDとNeeSにはほとんど違いはありません。NeeSであっても、Pre-assigned DMF No.は事前に取得し各PDFのヘッダー等に記載する必要があります。PDF自体もただWordをPDFに変換すればよいのではなく、eCTDと同様に目次・しおり・ズーム設定等、上記3)のガイダンスに従って作成しなければなりません(本連載第5,6,7回参照)。フォルダ構造も上記2)を参考にしながらICH Guidanceで規定されているフォルダ構造を作成し、決まった位置にPDFを格納する必要があります。