2020.01.17.FRI

品質システム(PQS)

PMDAの無通告査察で指摘される前にQCの試験法などについての確認事項

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執筆者:脇坂 盛雄

PMDAの無通告査察で指摘される前にQCの試験法などについての確認事項

QCは承認書との齟齬はあまり関係がないと思っていましたが、今試験の齟齬についてPMDAがとても関心を持って確認されているように感じています。ぜひ自己チェックをし、れ、問題があるかを確認、対応されることを推奨します。

1.承認書/日局と違う代替試験法を使っている。
  代替試験法は日局や通知で認められていますが、代替試験方法の分析バリデー
  ション不備、GMPの変更管理不備、書類の不備などがあると、製品回収になっ
  ています。保存サンプル品を試験すれば適合ですが、GMP不備を問題にしてい
  ます。
2.MFと承認書に記載されている原薬試験に齟齬がある。
  MFに書いてある試験と承認書に書いてある試験が異なっているが、承認書に書
  いてある試験が製剤輸入などで原薬の試験データがない場合などは承認書での
  原薬の保証データがありません。
3.海外製造所の出荷試験が承認書と違う。
  日本で試験が行われていると問題はないように思うのですが、承認書との齟齬
  があると海外製造所の不備を指摘されています。
4.海外製剤製造所の製剤の添加剤が承認書の出典通りに試験していなかった。
  グローバルな海外製造所は米国、EU,日本に製剤を製造/出荷しています。その
  製剤の添加剤の出典はそれぞれUSP/EP/JPの局方ですが、海外製造所の多くは
  USPとEPは実施しJPは実施していません。そのため承認書の添加剤の保証がさ
  れていません。せめてバリデーションを行っておくことです。そして年1回確
  認しておくことがリスクを減らします。
5.原料メーカーの試験が承認書/日局と異なっていたが、原料メーカーのCOAを
  利用して受入試験を省略していた。
  試験の省略は同じ試験(または代替試験だがそれについては1参照)で行って
  いることが前提になっています。
6.原料メーカーのCOAを利用して受入試験省略を行っていたが原料メーカーが
  全てのロット試験を行わず一部のロット試験だけだった。
  原料メーカーが全ロット、全試験項目を行っていないケースが散見されてい
  ます。そうすると省略の根拠がなくなり、試験を実施していないことになり
  ます。
7.原薬メーカーの原料試験が実施されていなかった。
  製販は原薬メーカーの原料の試験方法がMFだとわかりません。MFに書いて
  ある原料の受入試験がMF通りに試験されていないことが起きています。
8.資材の受入試験は承認書には記載されていないが、日局ゴム栓試験やガラス
  容器試験、プラスチック試験は、承認書に日局**に適合する資材を使うと
  あるとその確認が必要になる。
   輸液用ゴム栓試験には細胞毒性試験が含まれています。それは通常外部に
  試験を出しています。毎ロット試験することは費用も掛かり大変です。先ず
  は3ロット以上の対比データを取り、資材メーカーのCOAと同等であること
  を確認します。そして年1回確認します。それをSOPで定め記録を残すこと
  になります。

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脇坂 盛雄

脇坂 盛雄

1979年エーザイ株式会社入社、9年間、品質管理と21年間、品質保証を担う。
専門領域はGQP品質保証、注射剤及び固形剤の異物対応、品質リスクの発見と低減対応 ・医薬品/食品の表示校閲、製品回収リスク回避対策 ・逸脱/苦情対応、変更管理(一変/軽微変更)対応。品質保証責任者(品責)、統括部長および理事を歴任し、2013年9月末に退職。
現在は企業のコンサル・顧問を行う傍ら講演会講師、書籍執筆などを精力的に行っている。