2020.01.10.FRI

開発薬事

GCP入門【第1回】

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執筆者:大場 誠一

はじめに
「GCP入門」というテーマで連載が始まる。文字通りGCPの初学者を対象として考えているが、GCPや治験の雑学的な話を多く書いていきたい。したがってGCPに永年携わっている方々にも十分参考になると思う。GCPと言ってもいろいろあるが、日本のGCP、特に医薬品の企業主導治験に関するGCPを中心とし、時には医師主導治験や医療機器のGCP、また時にはICH-GCP等々についてもわかりやすく解説しよう。

基本中の基本、「GCPとは」
GMP Platformにアクセスしている方であればGMPやGLPと同じGXPシリーズの1つである「GCP」という言葉を聞いたことがないという方はいないであろう。では、その意味は? その対象は? というとわからない方もいるかもしれない。ごく簡単にお話ししよう。
まず、GCPは”Good Clinical Practice”の頭文字であることは言うまでもない。日本語では「医薬品の臨床試験の実施に関する基準」という。つまり臨床試験に関する基準であり、GMPやGLPと同様に省令として存在するので、省令の名称としては「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(平成9年3月27日、厚生省令第28号)という。「医薬品の」の部分が、「医療機器の」に変われば医療機器GCP(平成17年3月23日、厚生労働省令第36号)であり、「再生医療等製品」に変われば再生医療等製品GCP(平成26年7月30日、厚生労働省令第89号)である。もちろんいずれも厚生労働省令であるが、それぞれ動物用のものは農林水産省令である(図1)。

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大場 誠一

大場 誠一

株式会社エスアールディ、ビジネスサービス部 部門長(参与)
国内の製薬企業で十数年間薬理学の研究に従事した後、旧GCP施行当時から試験監査室長としてGCPとGLPの監査を担当。その後の欧州系製薬企業では信頼性保証室長としてGCPとGLPの監査の他、GMPとGPMSP(当時)の監査に携わる。そして後の米系CRO(開発業務受託機関)ではQA DirectorとしてGCP監査の責任者。現在は国内CROで信頼性保証部長としてGCPと臨床研究の監査を担当した後に、2020年4月からはGCP教育やSOP作成業務の受託を専門とする部門の長。またGCPに関連した執筆や多くのセミナーでの講演活動、さらにDVDやe-ラーニングを用いたGCP教育に携わるなど、30年以上にわたってGCPに深く関わり続けている。