医薬品の外観目視検査における要求品質の明確化のために【第2回】

1.医薬品に求められる品質
1.1 外観不良は、どこで発見されるのか?
 医薬品の外観不良は、以下のように、医療機関を含め、様々な流通過程で発見される。各過程で発見される外観不良は、それぞれでの取り扱いに特有のものである。
 また、末端ユーザーからは、使用感等の改善要望が含まれる。

①自社(委託も含め)配送センター(ピッキング時)
  段ボール箱:汚れ、潰れ
  個装箱:汚れ、潰れ、封緘不良、法定表示(印字不良)
②卸、販社
  個装箱:汚れ、潰れ、封緘不良、法定表示(印字不良)
③医療機関(病院・薬局)
  個装箱:汚れ、潰れ、封緘、法定表示(印字不良)
  添付文書:挿入状態
  薬剤:数量、容量、包装状態(PTP、分包、容器)、性状(色調)、
     形状(割れ、欠け、表面)、異物、使用感(外用剤)、錠剤分割性
  改善要望:PTP取り出し性、個装箱表示、使用感改善
④患者(家族を含む)
  薬剤:数量、容量、性状(色調)、異物、使用感(外用剤)


1.2 医療機関(病院・薬局)の調剤手順
前記の通り、外観不良は、「医療機関(病院・薬局)」で発見される事例が多い。なぜ多いのかは、図表1に示す通り、薬局等での「調剤手順」と「調剤薬の監査」によることが理解できる。患者にとっては、薬剤よる異物混入、多剤混入の確認のダブルチェックは安心感が高い。

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