【パンゲア作戦:違法な医薬品の販売取り締まりについて】ASTROM通信<101号>

株式会社プロス発行のメールマガジン『ASTROM通信』のバックナンバーより記事を抜粋し、一部改編をしたものを掲載いたします。

本稿は【2016.7.1】に発行されたものです。
記事の原著は、こちらでご確認下さい。 ASTROM通信バックナンバー


こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

すっきりしないお天気が続いていますが、いかがお過ごしですか?

さて今回は、2016年5月30日から6月7日にかけてインターポール(国際警察)主導で行われた、インターネット上で行われる違法な医薬品の販売取り締まり(第9回パンゲア作戦)について取り上げたいと思います。
最後までお付き合いいただければ幸いです。


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1.第9回パンゲア作戦について
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2016年5月30日から6月7日にかけて、毎年恒例のパンゲア作戦がインターポール(国際警察)主導で行われました。パンゲア作戦は今年で9回目となる活動で、医薬品・医療機器のインターネット上での非合法な販売、違法・偽造の可能性のある医薬品・医療機器の流通と戦うことを目的としています。この活動には、103か国から193の規制当局、税関、警察が参加した他、インターネット業者やDiscover、G2、LegitScript、MasterCard、PayPal、VISAといった民間の決済代行会社も協力しました。

<活動中に発見されたものの一例>
・FDA(米国食品医薬品局)は、米国内で違法に薬や化学物質を売っていた4,402のウエブサイトの閉鎖を要求し、未承認で不正商標表示のされた処方薬を提供しているウエブサイトの運営者に53通のウォーニングレターを発行した。
また、FDAは、税関国境警備局と協力し、サンフランシスコ、シカゴ、ニューヨークの国際郵便施設(IMFs)を通じて、違法な医薬品を押収し、797の小包が国内に入ることを阻止した。
・ミャンマーの当局は不法な抗がん剤の製品を押収した。
・シンガポールでは、筋肉増強剤、睡眠薬、妊娠検査キット及び不妊治療薬、糖尿病検査キット、減量薬を回収した。
・ドイツでは、50,915個のカプセル、錠剤、およびアンプルが没収された。
・ハンガリーの警察では、車の後部座席及び予備のホイールの内部に隠されていた約65,000個の不安症の薬の錠剤を押収した。
・オーストリアでは、ハンガリーと同様の手口の麻薬の密売と、偽造の医薬品やステロイド剤を製造している地下の研究所が発見された。

パンゲア作戦の結果、世界中で393件の逮捕と、1220万個、値段にして5300万米ドル以上の偽造・違法な医薬品の押収、27万個以上、値段にして110万米ドル以上の医療機器の押収が行われました。

出典
http://www.interpol.int/News-and-media/News/2016/N2016-076
https://www.gmp-publishing.com/en/gmp-news/gmp-aktuell/operation-pangea-IX-illegal-drug-import-interpol.html
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm505921.htm

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