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布目 温

布目 温

布目技術士事務所
技術士 衛生工学部門:水質管理
1972年栗田工業(株)入社、1992年野村マイクロ・サイエンス(株)入社。2011年布目技術士事務所(製薬用水コンサルタント)開設。製薬用水のスペシャリスト。


※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

布目 温の執筆記事一覧

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  • 2018/08/03

    ユーティリティ

    PC端末の検索画面を開くと、様々な情報が得られる時代になりました。装置を起動すると、「黒い箱」からきれいな水(=WFI)が得られます。PC端末の中を覗かないように「黒い箱」を開き、WFIが生まれる過程を覗くことは滅多にありません。不用意に「黒い箱」を開くと蒸気が噴き出す恐れもあり、外から眺めているのが賢明と考え勝ちでしょう。

  • 2018/07/13

    ユーティリティ

    蒸留器を使わないWFI製造方法が普及する可能性を検討します。結論から言うと可能性は大です。なぜなら安全なWFIを製造する最終装置として、蒸留器採用がベストではないからです。併せて日本では、非蒸留法によるPyrogen分離に取り組んできた先人達の実績があるからです。
    先人達:この分野の先輩達へ敬意をこめて呼びます。

  • 2018/06/08

    ユーティリティ

    非蒸留法(non-distillation method)によるWFI製造が広まる段階で、欧米諸国より来訪する査察官に対する対応は、WFI水質データが従来法と同等であることを示すことでは不十分である。
    蒸留法(distillation method)が永く一般的であったことにより、彼らが見たこともないシステムからWFIが流出する現実を、不思議な目で見つつどこかに蒸留器を隠しているのではないかとまで疑いを持つかもしれない。
    先ずは、従来法に対する基本知識を持つこと、次に、蒸留法に内在しており、いずれ水質を悪化させることになる要因を低減して、より安全なWFIを製造するためにnon-distillation methodを位置付けるのが、彼らを納得させやすいと考えます。
    先人達(尊敬の念を込めて呼ぶ)は、従来法を絶対視せず、できるだけ蒸留器に対してエンドトキシン負荷をかけない努力を行ってきました。
    蒸留器に内在する不安な要素を、1つ1つ削減しつつ「WFI製造プロせす」を、「プロ」で立ち止まり、あれこれ考えつつ「せす」へステップ・アップしてもらいたく、この連載の最終テーマとします。

  • 2018/05/18

    ユーティリティ

    欧州薬局方の改訂(2017年4月から有効)があり、WFIを製造する手段を選択する余地が生まれました。海外と取引のある製薬会社は、3極(欧・米・日)薬局方に適合することを原則としていましたから、WFI製造手段は蒸留法に限定されていました。
    また、この改訂に際しnon-distillation method に対しては、distillation methodと同等もしくはそれ以上の性能を求めるという条件を付加しております。
    これは日常よくなされることで、新規参入メンバーに対して、少なくとも従来メンバーと同等を求めるという考え方です。同等と限定されていますから、ここでdistillation methodによるWFI製造の同等性能を押さえること、筆者が感じている欧米と日本との間に存在するdistillation method and non-distillation methodに対する認識の違いを整理しておきましょう。

  • 2018/04/13

    ユーティリティ

    WFIサンプルを、エンドトキシン試験したデータが、薬局方に収載されている限度値に適合していること、これを正しいデータとして、査察官に納得されるまでの過程を、前回は順を追って整理しました。
    次のステップとして、サンプリング箇所が適正なのか、サンプリング頻度が適正で、WFI水質全体を網羅したサンプリングであるのかを取り上げます。

  • 2018/03/16

    ユーティリティ

    WFI製造施設へは、FDA・PMDA・都道府県薬務課・取引先・内部監査が、それぞれ独自の査察目的を持って来訪します。
    受ける側としては、目的に合わせた準備が必要と考えがちでしょう。確かに外国からの査察では、言葉も異なり相応の準備が必要でしょう。
    ところが、ことWFIに関しては、来訪者ごとに異なった対応をする必要性は少ないと思います。要は、誰がいつ来訪しようとも「WFIの安全性」を納得してもらえば良いのです。
    ただ近年、査察時に提出した文書に対して、意図的に改ざんした事例が公表され、「WFIの安全性」を示す文書に対しても、その信憑性を「うんぬん」しなければならない状況に至りました。
    日常の製造現場での「WFIの安全性」に対して、疑いを持って来訪する査察官を納得させること、この視点からの考察を進めます。

  • 2018/02/16

    ユーティリティ

    6つの製薬用水が薬局方に収載され限度値が定められています。WFIは、有機体炭素、導電率、エンドトキシンが、限度値として定められています。今回は限度値の守り方、効率化と安全性の話です。

  • 2018/01/19

    ユーティリティ

    遮断器の手前に「線路内に立ち入るな!」という外国語での音声表示がある踏切を、ニュース番組で紹介していました。我々は、「線路内へ立ち入らない」と決められていることへ何ら疑問を持ちません。
    ところが、線路に立ち入った観光客にインタビューすると、自国では、電車が通らないときは線路内に入って、のんびり休憩する、景色も楽しむと言うのです。
    ところ変われば、いろんな価値観のある人達がいることを知り、決められたことを疑わず、守り通すのが良いのか、自分の判断で決めるのが良いのか、迷いが生じてきました。
    子供の頃に、ピサの斜塔には、国内のテレビ塔のような手摺がないと聞き、「何と、イタリアは自己責任の国」と思っていました。どちらの社会に住みたいか、意見が分かれるところでしょう。
    現在は、ピサの斜塔にも価値観が異なる観光客が増え、大方は手摺が付けられたと聞きますが、世界は広く自己責任の範囲が異なっています。

  • 2017/12/09

    ユーティリティ

    WFIの原料水となる精製水に内在する問題点を整理します。WFIを汚染させるリスク要因は、前工程から侵入するという考えに基づきます。
    日本では多くのWFI製造現場で、精製水としての水質項目を確認した後、これを原料としてWFIを造ってきました。イオン交換塔やROなど精製水をつくる装置とWFIのために使う蒸留器や膜分離とを、はっきり区別してきたのです。
    先ず、脱塩目的の装置で精製水を製造し、次に、微生物とPyrogenを排除する目的からWFIを製造する流れ(プロせす)になります。「プロ」の段階でいったん立ち止まり、「せす」へ進む確実な流れです。
    微生物管理された精製水を、無菌化(微生物を排除する行為)が求められるWFI装置へ通水することを徹底して、日本では既に四半世紀を越えました。

  • 2017/11/02

    ユーティリティ

    インドガンジス川の水は、紀元前からこの地に住みついた人の水源であり、今も流域に住む人達の生活と切っても切れない存在です。水は人の命の源です。
    Water treatment という言葉があります。河川水など自然に存在する水を処理することです。
    水を処理する目的は2つあって、1つ目は使った水を自然水へ戻す際の処理であり、2つ目は自然水を使う用途に適うようにする処理です。
    筆者は、たまたま1つ目から入り、2つ目へ進み、純水の中でも最も高純度が要求されるWater treatmentへ進むことが出来ました。
    汚水からWFIへ進むときは、少々戸惑いがありましたが、汚水処理の分野で活性汚泥法と呼ぶ微生物処理を現場で体験でき、2つ目の分野で生かせる面もありました。

  • 2017/10/06

    ユーティリティ

    WFIへの思いを1年にわたり綴ってきました。いよいよ最終章です。
    最終章では、自主的な活動として安全なWFIをつくる姿勢を考えたいと思います。目指すべきは、お仕着せではなく、現場であれやこれや「プロせす」を考え抜いた先に見えてくる「WFIの本質」を求める姿勢です。まずは現状認識から入ります。

  • 2017/09/08

    ユーティリティ

    WFIの仕事を始めた頃に抱いた疑問、経験を積んでもなかなか「がってん」できなかった事柄を思い起こしながら綴ってきました。ここではWFIの本質を探り、未来のWFIを考えるベースとしましょう。

  • 2017/08/18

    ユーティリティ

    これまでになかった、あるいは公に認められなかった制度を新たに認めるとき、既存制度と「同等かそれ以上」、どのような分野でもよく聞くことです。
    新しい制度によって、従来制度では起こらない筈だったトラブルが起こっては、「責任が問われ兼ねない」と考えるからでしょう。公の機関が新しい制度を認める際は、この表現になり勝ちです。行政当局が、人の健康に関わるWFI製造法に対して慎重になることも理解できます。
    筆者はこの仕事を始めた頃、蒸留器へ流入させて良い不純物濃度が、明らかにされていないことに不安を覚え、25年前にチャレンジテストを実施しましたが、この時の負荷濃度に対して、不純物濃度が検出限界濃度未満に至らなかったことから、不安は解消されず、現在に至っています。

  • 2017/07/24

    ユーティリティ

    WFIタンクは水位がHレベルに達すると供給が止まり、Mレベルに低下すると供給が始まります。蒸留器から供給されるWFIは、その都度継ぎ足されるのが、現在は一般的になっていますが、WFIは、一日単位でバッチ管理されていた時代がありました。
    医薬品品質を管理する手法として、1バッチ単位毎に品質検査を行って管理する方法と、連続した工程の流れの中で逸脱がないかを、連続的に管理する方法があります。今回はWFIを一日単位でバッチ管理していた頃の話をします。

  • 2017/06/05

    ユーティリティ

    行政当局の認識と製造現場の現実とのギャップは、公にされることは少なく、現場にいた若い頃、疑問を持ちつつ日々悩んでおりました。歳を重ねこのコラム欄を担当させてもらい、次世代のWFI現場を担う方々が持つことになる素朴な疑問点を、少しでも解消できればと思い、敢えて、他国の薬局方制定内容へも意見を言わせてもらいます。

  • 2017/05/15

    ユーティリティ

    日本薬局方に収載される膜分離によるWFI製造法に「分画分子量6000以上のUF又はRO」と書かれていることに対する外国からの誤解、今回はFDAからの誤解について触れます。

  • 2017/04/21

    ユーティリティ

    WFIに含まれてはならない不純物がPyrogenであることを知り、蒸留器によるPyrogen除去性能に興味を持ちつつ仕事を続けましたが、多くのWFI製造現場で実際に蒸留器の性能を把握する機会はありませんでした。
    ところが1990年代始めに、蒸留器の性能を確かめる機会に巡り合いました。今回は、当時実施した蒸留器チャレンジテスト結果を紹介します。

  • 2017/03/17

    ユーティリティ

    UFをWFIシステムへ加えることは、現場から学んだ製剤技術者が考案し実践した結果から生まれました。
    理論や文献上の知識に頼るのではなく、「WFIを安全に製造」することを、優先した考えからしか生まれ得なかった一連の取組みであったと考えています。

  • 2017/02/15

    ユーティリティ

    蒸留器によるPyrogen除去能力に対して懐疑的だった日本の注射剤製造現場の人達は、WFIを安全に製造する目的で、蒸留器の前段でPyrogenを除去する手段を検討しました。先ず、ROによる膜分離が検討されました。今回は、ROによるWFI製造とその問題点についてお話しします。

  • 2017/01/19

    ユーティリティ

    膜分離は、膜を介し供給水側と透過水側を分離するメカニズムです。結果として供給水に含まれる微生物は排除され、これをろ過滅菌と呼びます。
    膜分離の最大の問題点は、微生物は捕捉された時点において殺滅はされてはおらず、この捕捉した微生物をどう処分するかを考えておくことが、連続的な操作においては必要になります。

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