2018.05.12.SAT

品質システム(PQS)

GMP文書管理 ~Data Integrityを踏まえた文書・記録の作成と管理~【第1回】

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執筆者:新井 一彦

本記事は2018年6月に書籍「GMP文書管理 Data Integrityを踏まえた文書・記録の作成と管理」(発行 : 株式会社シーエムプラス)として刊行いたしました。
※書籍版と本記事は体裁や付属資料など、一部異なる仕様となります。
また、著者講演の下記セミナーにご参加いただいた方には、受講特典として同書籍を贈呈させていただきます。

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GMP文書・記録の作成と管理 ~データインテグリティ対応も踏まえて~
本セミナー参加者様には受講特典として、講演者の著書「GMP文書管理 Date Integrityを踏まえた文書・記録の作成と管理」(株式会社シーエムプラス近刊)の贈呈をいたします。  


第1章 医薬品GMP

 近年、Data Integrity(データの完全性)が、GXPにおいて注目されている。それは、日本のみならず世界的に医薬品製造データ、臨床データ、ラボデータの改ざん、あるいは手入力や取扱不良によるデータの間違いや欠落、システムトラブルによるデータの喪失など、悪意によるものだけではなく、作業ミス等による「データの完全性」に関する問題がGMP調査等で発見されることが急増していることに起因すると思われる。
 Data Integrityは医薬品品質システムの基本であり、医薬品が要求品質を満たすことを保証する最も重要な取組みであることから、今後の最重点査察事項になると考えられる。
 
 このような実態を踏まえ、GMP文書管理、特に、Data Integrityを踏まえた文書・記録の作成と管理について、GMPの基本とは如何なるものであり、何を求めているのかということにつき、その生い立ちにまで立ち返り整理する。GMPで求めている製品標準書、三大基準書、その他文書とはどのようなものであり、記載すべき要求事項はどのようなものなのかを、GMP省令、GMP施行規則、PIC/S GMPガイドライン、GMP事例集等を参照し、シリーズで紹介する予定である。また、これらの要求事項に対し、GMP文書管理体系を構築し、GMP文書・記録を具体的に整備するためには、GMP文書管理規定を制定し遂行手順を明確化することが必要なため、手順書、指図書、記録書等の望ましい作成方法・記録方法についても具体的に解説する。
 
 本稿の構成は、以下のように考えている。
 
 第1章 医薬品GMP
 第2章 作成・保管すべきGMP文書
 第3章 GMP文書管理
 第4章 PIC/S GMPにおけるGMP文書管理
 第5章 データインテグリティ
 第6章 遵守されるGMP文書の作成
 第7章 GMP適合性調査におけるGMP文書管理の確認

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新井 一彦

新井 一彦

C&J 代表
化学系企業にてバイオテクノロジーを利用した医薬品の探索、開発研究に従事。その後、開発医薬品(無菌製剤)の製造工場立上げに製造管理者として関わりGMP組織体制、基本構想を構築した。
平成17年の改正薬事法完全施行に合わせ、新たに製造販売業を取得するため某ジェネリックメーカーの設立に関与。取締役信頼性保証本部長として総括製造販売責任者の責務を担った。
現在、C&J 代表として、講演、執筆、国内外のGMPコンサル業務活動を推進。