2017.04.27.THU

その他レギュレーション関連

ベトナム医薬品・医療機器分野への進出に関する法規制【第1回】

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執筆者:石川 賢吾

ベトナム医薬品・医療機器分野への進出に関する法規制

第1回 ベトナムにおける医薬品関連法令と外資規制


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はじめに
 ベトナムは、2016年のGDP成長率が6%を超えるなどASEANの中でも比較的高い成長を維持しており、人口も2030年には1億人を超えることが予想されています。中間所得層といわれる年間所得5000米ドル以上の世帯の割合も2000年の10%から2014年には34%まで上昇しており1)、近年、ベトナムは、安価な労働力に着目した製造拠点としてだけではなく、マーケットとしても注目され始めています。これは医薬品・医療機器分野でも例外ではなく、すでに多くの日系企業が、ベトナムへの製品輸出、現地での製造、ベトナム国内市場での販売といった様々な形態によりベトナムへの進出を行っています。
 他方で、2016年7月1日には医療機器に関するDecree 36/2016/ND-CP、2017年1月1日には医薬品に関するLaw 105/2016/QH13が相次いで施行されるなど、医薬品・医療機器に関する法規制にも昨今大きな動きが見られ、今後ベトナムへの進出を検討するにあたっては、これらの法改正の動向にも十分に注意する必要があります。
 そこで、本連載では、医薬品・医療機器分野でのベトナム進出時に留意すべき法規制の概要とその動向について、お話していきます。
 
1 ベトナムにおける医薬品関連法令
 まず、上記のとおり、ベトナムにおける医薬品の製造、販売等に関して2017年1月1日からLaw 105/2016/QH13(新薬事法)が施行されており、これが医薬品規制に関する最も重要な法令となります。新薬事法の他にも、以下のような法令が重要なものとして挙げられます。
 ・Decree 102/2016/ND-CP(Decree 102)
 ・Circular 44/2014/TT-BYT(Circular 44)
 ・Circular 17/2001/TT-BYT2)(Circular 17)
 それぞれ、Decree 102は医薬品の製造、販売業許可について、Circular 44は医薬品の製造販売承認について、Circular 17はベトナム国内に法人格を有しない外国会社がベトナム国内で医薬品を販売する際に要求される事業活動登録について規定しています。
 

1) 経済産業省「医療国際展開カントリーレポートベトナム編」2016年3月
2) Circular 47/2011/TT-BYTにより一部改正

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石川 賢吾

石川 賢吾

弁護士(東京丸の内法律事務所)。2007年一橋大学法科大学院卒業。2008年弁護士登録(第二東京弁護士会)。2015年米国ジョージタウン大学ロースクール卒業。同年ニューヨーク州司法試験合格。2015年~2016年ZICO Law法律事務所ホーチミンオフィスに勤務し、日系企業のベトナム進出案件に従事。2016年9月より東京丸の内法律事務所に復帰。